ららちゃんのFIP奮闘記

我が家に初めて迎え入れた猫のららちゃん。1歳。家族一丸となってFIPと闘う。

我が家にやってきた1歳の猫がFIPを発症するまで

 

はじめに

2020年1月現在、我が家で飼っている猫のららちゃん(チンチラシルバー・雌)はFIP(猫感染性腹膜炎)を患っていて、最新の治療薬による治療を行っております。

この記事では、このブログを始める前の、ららちゃんがFIPを発症するまでの経緯について書いてこうと思います。

 

出会い

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我が家にやってきたばかりのららちゃん


チンチラシルバー
のららちゃんが我が家に来たのは2019年の初夏のこと。

本当に美人で、性格も可愛くておしとやかな猫でした。

全国チェーンのペットショップのオンラインサイトで写真や動画を見て選んだ感じです。もちろん近くの店舗までちゃんと届けてくれました。

最初は慣れない環境に戸惑いながらも、すぐに遊ぶことを覚え、元気いっぱいの子猫ちゃんとして家族の一員となったのでした。

ただ、元からそこまでやんちゃな子ではなかったので、普段はものすごく落ち着いた分別のつく猫ちゃんでした。

 

健康の面で言うと、ペットショップから購入した時点で軽度の血便が確認されていましたが、特に気にする必要は無いとペットショップの店員さんや獣医さんに言われたので、あまり深く受け止めてはいませんでした。

 しかし今となっては、「もしかするとこの血便もFIPの兆候だったのでは?」と思ってしまい、いくら医者に大丈夫だと言われていても、あの時もう少し気にかけてあげればよかったと後悔しています。

 

続く体調不良

そして夏も終わりに近づいた8月下旬、かかりつけの動物病院でららちゃんは避妊手術を受けました。放し飼いをするつもりはありませんでしたが、病気の予防などを考えると避妊をしておいた方が無難なのではと思ったのです。

 

しかし、今思えばこれが悲劇の始まりだったのかもしれません。

 

避妊手術後一週間は嘔吐や食欲不振など、体調が優れない日が続いていました。ですが、これは避妊手術後は誰にでもみられる症状ということで、しばらく様子を見ていると、また元気を取り戻していたようで安心しました。

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体重最盛期

 

ところが、10月の中頃から、食欲不振・下痢がぽつぽつとみられるようになり、11月に入ると、一時期は3kgあった体重も2.7kg、2.5kgとだんだんと減少傾向がみられるようになってきました。

 

早期発見は極めて難しい

このとき既に何度もかかりつけの動物病院で診察を受けていましたが、

 

「特に異常は見られませんね。多分食物アレルギーなんかの一種でしょうか…」

「餌が合わないんでしょうかね…」

「腸内に菌がいるようなのでこの薬を…」

といったものだったので、私も言われたとおりにフードを変えたり下痢止めを投与したりしていました。

 

そうすればいつかは治るものだと甘く見ていました…

 

しかし現実は悲しいもので、ららちゃんの食欲不振、下痢は収まることはなく、だんだん酷くなってゆくばかり。しまいには運動量も劇的に低下し、一日中布団の上で寝そべっている状態になりました。

 

異常から3ヶ月。やっと病名が解る

ららちゃんにただならぬ異常を感じたのは年が明ける頃。

毎回の排便で下痢をするようになり、食欲不振はより一層ひどくなって、自ら食べ物を求めることが全く無くなりました。栄養失調なのか一日の殆どを寝床で過ごし、今までちゃんとトイレで行っていた排泄も、キッチンやダイニングで行ってみたりと一気に体調が悪化。

晦日は毎年家族で団らんしながら紅白歌合戦を観ているのですが、今年はそれどころではありませんでした。

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四六時中こたつの中でぐったり…

 

そして年が明け、お正月がやってくると、もうららちゃんは水すらも自分で飲まなくなってしまったのでした。

そんな緊急事態にもかかわらず、年末年始は動物病院も営業していないので、無理矢理にでもブドウ糖を与え、なんとか命を繋いでいるという状況に。

 

そして1月5日、動物病院の営業開始とともに駆け込み、すぐに精密検査を受けたところ、FIP(猫感染性腹膜炎)の可能性が非常に大きいと言われました。(詳しい検査結果はまだ出ていませんでした。)

 

突然すぎる余命宣告

私自身そんな病気は聞いたこともなかったので、「一体どんな病気なんですか?」と説明を求めると、

 

「僕が知ってる限りではよく生きて1年ぐらいでした…」

 

え?な、なんて言いました?

 

不治の病?死んじゃうの?

 

突きつけられた現実に私はただただ絶望しました。

つぶらな瞳を向けてくる何も知らないこの猫が痛々しくて涙が溢れてきました。

 

Googleで「猫伝染性腹膜炎」と検索をかけるといくつもの事例が出てきます。

が、助かった事例は一向に見つかりません。それどころか週末治療の方法が書いてあるサイトばかり目に付きました。

 

もう死ぬしか無いの?絶対に治らないの?

 

あっさりと週末治療の準備なんかできるはずもなく、とりあえずそのことを高校生の息子に告げました。

 

息子もかなり動揺していましたが、流石は高校生。すぐにパソコンで情報を漁り始めました。

 

そして、一時間後。息子の協力によって、私達は不治の病であるFIPを治せる唯一の薬、「MUTIAN」と出会ったのです。

 

 

※この後、FIPやMUTIANについて更に詳しく調べたので、今後のFIP罹患猫の飼い主さんの参考になればと、分かったことについてまとめております(現在作成中)ので良ければ御覧ください。↓↓

 

MUTIANについてまとめ

FIPについてまとめ

 

また、今後のMUTIANによる治療の様子も、細かくブログに記していこうと思います。

よければこちらも御覧ください。↓↓

 

結局原因は何だったのか

FIPは、コロナウイルスの突然変異が原因と言われておりますが、その突然変異の原因までは詳しく分かっておらず、主に猫自身のストレスだと言われております。

 

我が家は夫婦と息子の3人暮らしなうえ、息子と夫は部屋にこもっていることが多いので、騒音もあまりなく、室温も一年を通して快適な温度に保っており、猫にとってストレスになるような環境はあまり心当たりがありません。

 

我が家の場合、ららちゃんがFIPを発症してしまった原因として考えられることは2つ。

 

1つ目は2019年8月に行った避妊手術です。

ネットで調べていると、避妊手術を行った後にFIPを発症してしまう猫がどうも多いように感じられます。

科学的根拠は無いので断定はできませんが、体調を崩した時期を考えると、避妊をしなければよかったのでは…と考えてしまいます。

 

2つ目は、ペットショップから譲ってもらった時点で既にFIPが発症していた可能性です。ららちゃんのFIPはドライタイプ(後から分かったことですが)なので、数カ月に渡って進行します。1月7日の時点で中~末期だったことを考えると考えられる発症時期は2019年の6~8月。もしかするとまだ飼いたての時の血便はFIPの初期症状だったのかもしれません。

 

いずれにせよ、ららちゃんの場合、既に病気が中、末期まで進行してしまってから、初めて獣医さんにFIPと診断されました。もっと早く発見できていたら治療の難易度も下がっていたでしょう。

獣医さんに大丈夫だと言われていても、あなたが「何かおかしい。」「絶対普通じゃない」と思ったら、自分を諭すのではなく、病院を変えてでもいので徹底的に原因を追求してみてください。

 

なにしろあなたの猫ちゃんを一番分かっているのは間違いなくあなたなのですから。